【豊島氏の居城】石神井城(東京都練馬区)の見所~攻城レビュー㉑~

お城巡り
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【豊島氏居城】石神井城 概要

石神井城は、秩父平氏の一族である豊島氏の居城として、機能していた城跡です。

さて、豊島氏と言えば。現在にも「豊島区」として名前が残っていますね。その通り、この辺で力を持っていた一族になります。

豊島氏に関して私はあまり知識を持っていませんが、有名なのは、石神井城で太田道灌に攻められた戦でしょう。その際、豊島氏は、敵対していた太田道灌に石神井城を攻められて落城しました。この時の伝説が今も残っています。

この戦は、「長尾景春の乱」によって起きた戦です。長尾景春VS扇谷・山内上杉氏の合戦です。
その際に、豊島氏は長尾景春側で挙兵したことで、太田道灌に攻められました。

特に、この豊島氏の居城である石神井城での挙兵は、この時代の要所であった、江戸城と河越・岩槻城のラインを切りました。こう考えると大きな挙兵ですね。長尾景春に関しては、景春築城の鉢形城にも行って学んでいます。

【関連:長尾景春の築城した鉢形城へ】

この「長尾景春の乱」は、関東の中世史を語るには欠かせない戦です。そして、そんな重要な歴史が眠る石神井城を攻城します。

【豊島氏居城】石神井城 散策

石神井城までのアクセス

石神井城までは、西武池袋線「石神井公園駅」から1キロほどの徒歩で到着します。

また、現在は石神井公園として整備されています。都内ですが、かなり広く自然が残されていて散歩にも最適な場所です。石神井城は、その中の一部なので、迷わないように気を付けてください。

私も、石神井公園についてから少しだけ探すのに苦労しました…。

石神井城跡へ

石神井城石碑
石神井城 石碑

このように石碑が立っています。ある程度の案内板と遺構が残されています。あまり、遺構としては残っていないと思います。

城跡
城跡

基本的な遺構はフェンスの奥にあるので、あまり確認できませんでした。軽い土塁や空堀がある程度です。発掘調査などは行われているようです。だからフェンス越しになっているんでしょうか。そこらへんは定かではないですが…。なんかそんなことも書いてあったような…。

城跡
城跡

この石神井城は、石神井川を望む台地に築城されています。石神井川と三宝寺池の間に築城されているので、普請の段階から、良い場所に築城されているのが分かります。

石神井城もそうですが、今までのどんな小さな城跡でも、このように工夫されていることがほとんどなので、よく考えられているのは凄いですね…。

ちなみに、石神井川は綺麗な川で、カワセミなども見ることができるようです。都内にこのような自然が残されているのは嬉しいです…。

【石神井城伝説】
落城の際に、豊島泰経が、長女の照姫とともに入水したという伝説があります。

こういうのって、心霊スポットとかにもなっているのでしょうか。私は心霊系嫌いなので、調べることはないですが、このような逸話もあるのかもしれませんね。また、この伝説に際して、周辺には「姫塚」と呼ばれる場所や、いくつかの神社がありますので、このような場所も訪れるのがおすすめです。

石神井公園散策

石神井城に来たら、周辺の石神井公園の散策はおすすめです。というか規模的にこちらがメインになると思います。

石神井公園内
石神井公園

石神井公園には、先程も名前に挙げた、「三宝寺池」があります。この写真は違いますが、とても大きな池で、水鳥が多くいました。

このように、バードウォッチングにも最適で、カメラを構えた方も多くいらっしゃいました。非常に散策が捗りましたので、楽しかったです。また、池のかいぼりなんかも実施しているらしいので、是非参加してみたいと思いました。

石神井城散策を終えて

今回の石神井城ですが、あまり遺構が残っていなかったので、少し残念ではありました。しかし、関東史の中でも重要な位置づけの場所ではあると思うので、歴史好きなら行っても損はないと思います。
周辺は、自然が多く非常に癒されました。

余談ですが、太田道灌はいろいろな場所で「落城させた」・「攻めた」・「築城した」なんていう文言を聞きます。流石は、伝説的な武将です。広く奔走しているのに、暗殺されたのがかわいそうです…。例えば、「江戸城」を築城したのも太田道灌です。太田道灌は神奈川県の伊勢原市が出身と言われているので、そちらにも行ってみたいと思っています。ただ、千葉県だの東京都などにも、彼に関わる史跡が多くあるので、そちらもおすすめです。

【関連:大田道灌築城の城‐滝の城‐】

今回のマップ