鉢形城(埼玉県寄居町)概要
鉢形城は、かつてより関東で戦乱の中心になっていたお城です。そんな鉢形城は、荒川と深沢川に挟まれた絶壁の上に築城されています。これが、実際に見ると非常に迫力があり、難攻不落の城であったことが伺えます。
築城は「長尾景春の乱」で有名な長尾景春です。そして、後の時代で、北条氏邦によって拡充されました。氏邦が入った後は、城下町も形成されています。
さて、そんな歴史のある鉢形城ですが、現在も城の縄張りが非常にわかりやすく残っていて、日本100名城にも選定されている名城です。
鉢形城の遺構は、北条氏邦が拡充したときのものが残っています。個人的には、景春時代の遺構も見てみたかったですが、北条氏の築城術も非常にお見事なので、歴史ファンであれば、一度は絶対に訪れたいお城だと思います。
【超おおまか解説】
長尾景春…自分の扱いに納得がいかなくて、仕えてた山内上杉氏にクーデターを起こす。
景春の家は、形式上の権力で言うと、公方→関東管領→家宰:それに次ぐ管領の補佐をしていたかなりの家柄。
長尾景春の乱…そんな反乱に意外と味方がいたもんで、関東中を巻き込んで起こってしまったのが長尾景春の乱。個人的にはかなり面白い戦いだと思います。
北条氏邦…有名な第三代氏康の息子。鉢形城城主。
鉢形城 散策
アクセス
鉢形城のある寄居町は、秩父市にほど近い場所なので、埼玉の奥地にあります。
東武東上線を乗り継ぎ、池袋から向かうことができます。時間にしてまるまる2時間です。
![筆者](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img/https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6479-e1711181803183.jpg)
かなり遠いですね。
駅は、鉢形駅・寄居駅・玉淀駅になると思います。また、寄居駅からであれば、JR八高線が通っているので、こちらから歩いてくる人のほうが多いでしょうか。
私は、行きは「鉢形駅」より。帰り道は「寄居駅」から向かいましたが、どちらから行っても距離はあまり変わらなかったです。どちらも大体駅から2キロほど歩きました。どこからいっても距離があまり変わらないのがもどかしいです笑。
【寄り道】
また、東武東上線で向かうと、恐らく「小川町駅」や「森林公園駅」で乗り換えることが多いと思うのですが、この近隣には、比企城郭群という、杉山城や菅谷館をはじめとした、お城が多くある地域に行くことができます。
築城や拡充は北条氏のものが多いです。ただ、それ以前の鎌倉時代の伝承なども多数残る地域ですのでいろいろな歴史を知ることができます。鉢形城と1日かけて一緒にまわるのは難しいかもしれませんが、ぜひ訪れてみてください。
【関連:比企城郭群巡り】
鉢形駅~鉢形城へ
さて、私は、東武東上線の鉢形駅から歩いて向かいました。私が訪れたのは、9月初旬だったので、かなり暑かったです。ただ、道はほとんど直線だったので、迷うことなく到着することができました。
![鉢形城入口](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_1013,h_675/https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/02/P1010439.jpg)
![鉢形城入口](https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/02/P1010439.jpg)
右を差す矢印があると思いますが、こっちの方面に荒川が眺めています。逆に左に進むと鉢形城の城内です。私は、一度荒川を眺めに行きました。
![荒川を眺める](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_1013,h_675/https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/02/P1010440.jpg)
![荒川を眺める](https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/02/P1010440.jpg)
岩肌がむき出しなのが迫力があります。近くのセブンイレブンで昼食を買いまして、私も城内の散策に向かいました。
個人的見所1 笹曲輪【鉢形城】
鉢形城の入り口から最初に行くことができるのが、城内の搦め手付近の笹曲輪です。荒川の側面に沿っているのは、この笹曲輪や本曲輪があるのですが、一番荒川を見下ろせるのが、この笹曲輪なので、個人的見所にしました。
![笹曲輪【鉢形城】](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_1013,h_675/https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/02/P1010447.jpg)
![笹曲輪【鉢形城】](https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/02/P1010447.jpg)
この上に登って行くと断崖絶壁なのがよくわかります。
多くのお城は、2つの川に挟まれている丘陵地に築城して、自然の防壁としている部分があります。場所によっては、今は埋め立てられていたり、川の規模が縮小している場合が多いので、ここまで迫力のある景色は初めてでした。流石は秩父…(実際は寄居ですが…)
個人的見所2 三の曲輪周辺(中心部)【鉢形城】
そして、さらに城内にある道路を進んでいくと、雄大な曲輪や堀を見ることができます。
![伝逸見曲輪【鉢形城】](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_1013,h_675/https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/02/P1010462.jpg)
![伝逸見曲輪【鉢形城】](https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/02/P1010462.jpg)
しっかりと整備されているので、堀や畝が容易に確認できます。まず、このあたりに来ると驚くのは、この鉢形城の規模です。本当にでかい…。
![三の曲輪【鉢形城】](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_1013,h_675/https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/02/P1010465.jpg)
![三の曲輪【鉢形城】](https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/02/P1010465.jpg)
特に三の曲輪に入ると、虎口・復元石積土塁など、多くの遺構を確認することができます。
![鉢形城虎口](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_1013,h_675/https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/02/P1010481.jpg)
![鉢形城虎口](https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/02/P1010481.jpg)
![鉢形城復元城門](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_1013,h_675/https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/02/P1010469.jpg)
![鉢形城復元城門](https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/02/P1010469.jpg)
また、多くの場所で、北条流の「角馬出」のあった場所が、確認できます。私が、はっきりと馬出を確認したのは、鉢形城を訪れる1年前にいった滝山城の馬出でしたので、懐かしかったです…。
そして、大手側には、JR八高線の線路と踏切が設置されています。ここ通るなら駅設置してくれたってと思ってしまいましたが、心の中に抑えておきました。
そのまま大回りで一周していくと、最後に鉢形歴史観に到着します。
個人的見所3 鉢形城歴史館【鉢形城】
![歴史館入口](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_900,h_675/https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/02/IMG_6119.jpg)
![歴史館入口](https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/02/IMG_6119.jpg)
非常に中もきれいで、ガイダンスも充実していました。是非寄ってみてください。
歴史館をでたら、寄居駅より退散しました。
![寄居駅](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_900,h_675/https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/02/IMG_6120.jpg)
![寄居駅](https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/02/IMG_6120.jpg)
非常に大きい城跡なので、かなりの見ごたえがありました。また、埼玉の奥には、山城が多く残っていますので、また来たいと思います。他にも、八高線で登って行けば、山内上杉氏が本拠としていた平井城や五十子陣などもあるので、アツい地域です。ぜひ訪れてみてください!
【今回覚えた名前:男衾駅(おぶすま)】
【関連:近隣の比企城郭群‐菅谷館‐】