【木曽氏の山城】木曽福島城(長野県木曽町)の見所~攻城レビュー㉞~

お城巡り
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木曽路道中の記事になります。宿場と木曽氏の魅力を存分に味わってください。

木曽福島城の概要

木曽福島城は、木曽氏の居城である上の段城(福島城)の詰の城として築かれました。典型的な山城で、有事の際に登った城跡です。

木曽氏と言えば、「木曽義仲」が有名なのではないでしょうか…。まさしくその木曽家が支配した地域であり、街道の要地を支配していたと言えます。その木曽氏の第18代当主である「木曽義康」によって築かれたと言われています。

木曽福島城案内板
木曽福島城

後に中山道が通り宿場町で賑わう地域です。近隣には「福島関所」が造られて多くの人が訪れた街道の要所となっています。江戸時代は、木曽氏の家臣であった「山村氏」がこの地域を支配していました。そのため、木曽氏と山村氏に関わるゆかりの地が麓には多く存在しています。

筆者
筆者

そんな上の段城の跡地に「福島宿」という宿場が築かれていて、綺麗な街並みが残っています。

今回は、そんな「木曽福島城」を攻城していきます。

木曽福島城へのアクセス

JR中央本線「木曽福島駅」から徒歩で向かうことができます。麓まで30分弱。そして遺構が残る場所までも30分程の時間を登って行きます。駅から約1時間です。

福島宿(上の段城跡)
福島宿(上の段城跡)

山麓までは、福島宿として栄えた宿場町や、木曽氏ゆかりの寺社仏閣を多く見ることができるので、それを一通り回って余力がある方にはおすすめです。山城らしい空堀や竪堀などが残っています。

山麓から城跡までは、「城山自然遊歩道」として整備されていました。地図アプリだと道が途絶えてしまっていますが、行き止まりまで行くとちょうど山道とつながっているので、そこから登って行くことができました。

山道へ

普通に山登りになるので気を付けてください。途中途中には木が倒れていたりして、少し危ない場所がありました。クマも出るらしいです…。

私が初めてだったのは、クマに存在を知らせる鐘があったことです。写真の右下の鉄の棒を鳴らしました。まだ冬眠中ですかね…。クマに迷惑はかけないように足早に登って行きます。

木曽福島城へ

【木曽福島城まで】道中

城山自然遊歩道
城山政善遊歩道

ということで、木曽義仲のお墓がある「興禅寺」の後ろから登って行きました。ただ、3月も末なのに登って行くにつれてかなりの雪が積もっています…。私はブーツを履いていたのですがそれが埋まってしまうぐらい…。そのため、雪予報や冬の攻城はしっかりとした装備で行うことをお勧めします。

私は普通に転んでしまいましたので…。

私は次の電車まで1時間しかなかったので、かなり爆速で登りました。遺構までは意外と距離があるので気を付けてください。特に、電車の方は2時間に一本しか電車がないので大変です…。

筆者
筆者

道中は木が高いのであまりよい景色は拝めませんでした。私は普段関東の低山しか登らないので、ここまで標高が高いと植物相もだいぶ違いますね…。まず、ここまで雪が積もらないので、話はそこからなのですが…。

そして、山麓から30分程登山をすると「木曽福島城」に到着します。

【木曽福島城】遺構

到着
到着

到着すると、ちょうど二の丸と三の丸の間の空堀や竪堀の場所に到着します。尾根伝いに、駅方面より「三の丸」→「二の丸」→「本丸」と堀切に隔てられて設置されています。

この堀切と竪堀はかなりのものでした。山城らしい迫力ある遺構です。

写真だと分かると思いますが、本当に雪が凄い…。こんな環境で山城に行くのは初めてだったので少し戸惑ってしまいました。雪降ってたの一昨日だったんですけどね…。信濃を舐めてはいけませんね。ただ、雪が降ってなかったらもう少し遺構がはっきりと確認できたかもしれません。いや、もしかしたら雪が積もったことで形が強調されているのかも…。

私は山城と言っても、比較的スケールの小さな山城しか行ったことがなかったので、遺構としては凄く良かったと思います。流石は木曽の山城です。本丸の先が終点だったのですが、その下にも降りれた様子…。ですが、雪で明らかに帰ってこれない感じだったので、遠目からの堀切の写真で終了します。

堀切【木曽福島城】
本丸の先の堀切

終わりに

「城山自然遊歩道」には木曽義仲ゆかりの「権現滝」というものがあったりするので、一周するのもいいと思います。ただ、私は先の予定があったので、ここで引き返しました。

帰り道で気づいたのですが、私は山麓の「興禅寺」裏から登って行きました。道なりに進むと大回りに歩くしかなかったのですが、手前にある「福島小学校」裏から登ると近道できそうです。

こんなに雪の積もる山城は初めてだったので思い出に残りました。ぜひ他の木曽の魅力も感じながら楽しんでください。私は木曽福島を去って、宿場や他の城跡を巡りました。特に木曽氏のことを調べていると、新たな発見がたくさんあると思うので、ぜひとも木曽氏の歴史に触れてみてください。

【関連:木曽の歴史を学びつくす】

筆者
筆者

特に、二駅先の「宮ノ越駅」周辺には、木曽義仲ゆかりの場所が多く存在しました。妻の巴御前の存在や伝承も多く伝わっている場所なのでおすすめです。

ありがとうございました。

今回のマップ