【電車で日帰り木曽路旅】木曽の歴史を学びつくす宿場町巡り【福島宿・宮ノ越宿・奈良井宿】

山登り・温泉
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一日で木曽を満喫するルートを計画

中山道の宿場町が連なるは、木曽地域は江戸時代の面影が色濃く残っています。そんな中山道は「木曽路」と呼ばれて多くの人で賑わっていました。また、木曽と言えば「木曽氏」の支配した地域であるというのも有名な側面です。例えば「木曽義仲」なんかは、教科書にも出てくる有名人です。歴史好きが「木曽と言えば…」と言われると「木曽義仲!」と答えるのではないでしょうか。

そんな江戸時代の中山道の歴史と木曽氏の歴史を追うために、今回は木曽路を日帰りで巡りました。

8時17分塩尻駅

9時03分:木曽福島駅【木曽氏・山村氏ゆかりの地:福島宿】

11時4分木曾福島駅

11時13分:宮ノ越駅【木曽氏ゆかりの地・宮ノ越宿】

13時13分宮ノ越駅

13時24分:奈良井駅【奈良井宿】

15時57分奈良井駅

16時21分:塩尻駅

16時38分塩尻駅【特急あずさ】

【約8時間・最小費用1630円

筆者
筆者

特に奈良井宿は私の憧れの場所でもありました。Twitterで流れてきた宿場の景観に一目ぼれして約2年。奈良井宿での時間は多めに取りました。

特に大事なのが…「一日で回ること」でした。

若さという特権を活かして、一日で巡るルートです。途中途中かなり歩くことになりましたが、かなり効率的に楽しめたと思います。私は中々長期的にどこかに行ける時間がある人生を歩めなかったので、とにかく効率的に木曽を楽しむための計画になりました。「金がない…」「時間がない…」なんて言う若い学生におすすめなルートです。ぜひ参考にしてください。

塩尻駅からスタート!

私のスタートは「塩尻駅」です。前泊して準備したので朝8時の中央本線「中津川駅」行きに乗り込みます。

この時間の中央本線ですが、かなり混雑していました。
また、中央本線は2時間に一本しか来ないので注意してください。

主に学生が多くいまして、約1時間を座ることなく過ごすことになりました。ただ、中央本線です。車窓には雄大な山々と川が流れていて、飽きることなく景色を楽しむことができました。

そうして1時間後…。木曽福島駅からスタートします。

木曽福島駅周辺

木曽福島駅散策【約2時間】
福島宿

大通寺

山村代官屋敷

長福寺

興禅寺

木曽福島城

木曽福島駅

木曽福島周辺はかなりアツいです。しかし、このボリュームと2時間の制約というのはかなりギリギリです。
木曽福島には、福島宿という宿場に加えて、関所を設置していた地域なのでかなり重要な場所でした。木曽氏をはじめ、山村氏などがこの場所を支配して長い歴史を積み重ねています。古い町並みもそうですが、多くの寺社仏閣があり、そこに多くの伝承などが伝わっています。

福島宿周辺【福島宿・大通寺】

福島宿【木曽日帰り】
福島宿

「木曾福島駅」より徒歩で10分程で到着しました。江戸時代の宿場町の景観がわずかに残されています。まだ8時過ぎ問うこともあって閑散としていましたが、逆にそれが良かったです。そして、ゆっくりと味わっていると、「大通寺」というお寺を発見しました。

大通寺
大通寺

「大通寺」には武田信玄の三女である「真理姫」の供養塔が残されていました。

真理姫が木曽家に入ったことで、ここにゆかりがあるそうです。同盟関係だった木曽家と武田家。しかし、織田信長の甲州征伐にあたり、武田家から離反してしまったため、真理姫がこの地域に匿われていたそうです。

詳しいことは境内の案内板に記載されていますので気になったら調べてみて下さい。

筆者
筆者

このように偶然と新たな知識を吸収できるのは、旅の醍醐味です。新たな学びをGET!!

また、このあたりには木曽氏の城館があったようで、綺麗に区画されているのだそうです。そんな城館としての名残も見ることができます。

木曽福島城を目指す。【山村代官屋敷・長福寺・興禅寺・木曽福島城】

宿場町を出て行人橋を渡ると、山麗に出ます。ここに寺社仏閣が並んでいました。

山村代官屋敷が一番手前にあります。「山村氏」は木曽氏の重臣で、江戸時代には関所があるこの要地を治めることになりました。関ケ原の戦いの際に、徳川秀忠の先陣として活躍したそうで、この地を治めていたようです。

筆者
筆者

ですが…関ヶ原の秀忠ってやらかしてますよね…。何で活躍したのでしょうか…。
そんなツッコミが浮かんできてしまいます。

長福寺
長福寺

そんな山村氏と木曽氏の菩提寺と言われるのが 「長福寺」と「興禅寺」です。ここには木曽義仲をはじめとして、お墓が設置されています。

また、岐阜の姉小路氏に関する伝承なんかも紹介されていたので、隅々まで楽しんでみてください。私は、お城がメインだったので少し早足で回りました。

そしてこっから「木曽福島城」を攻城しました。

木曽福島城
木曽福島城本丸

正直…2時間だとかなりギリギリなので、ゆっくりと山麓を回るのをお勧めします。

普通に山登りになってしまうのでかなり大変でした。「木曾福島城」は、現在の福島宿にあった館の詰の城として設置されていた山城です。別で詳しく書きました。

【関連:木曾福島城を攻城する】

ということで、山を走って下って2時間で木曽福島を楽しみました。お次は宮ノ越駅へ向かいます。

宮ノ越駅周辺

宮ノ越駅周辺散策【約2時間】
宮ノ越駅

宮ノ越宿・宮ノ越宿本陣

義仲館

徳音寺

巴淵

旗上八幡宮

宮ノ越駅

宮ノ越周辺は、2時間で丁度よく回ることができました。

宮ノ越周辺は木曽義仲と妻の巴御前ゆかりの地です。また、木曽の中で唯一本陣が残る宮ノ越宿があります。自然豊かで散策はとても楽しかったです。

宮ノ越駅周辺【宮ノ越宿本陣・徳音寺】

宮ノ越宿本陣【木曽日帰り】
宮ノ越宿本陣

木曽の宿場で唯一本陣が残されているそうです。宿場としては少し物足りない景観だったかなと思いますが、貴重な場所を訪れることができました。ただ、本陣は休館中でした。それだけ残念です…。

徳音寺
徳音寺

徳音寺にも、木曽義仲をはじめとする家臣や巴御前のお墓が設置されています。解説したらとても長くなってしまうので省略しますが、多くの逸話が残っていたのでとても楽しかったです。

筆者
筆者

特に「巴御前」という人物。正直存じ上げていなかったのですが、義仲を語るうえでは外せない人物でした。しかも絶世の美女だったとか…。

宮ノ越駅周辺【義仲館・巴淵・旗上八幡宮】

義仲館
義仲館

義仲についての展示があるそうです。ただ、ここも休館中…。正直ここ目当てで降りたとこもあったのですが、残念でした。仕方がないので、予定に入ってなかった「巴淵」と「旗上八幡宮」を巡りました。

この義仲館を巡ったとしても2時間で存分に楽しめました。

巴が淵
巴淵

ここで巴御前は水浴びをしていたらしいです。絶世の美女がここで水浴びを…。ふうむ…。また、巴御前は武勇にも優れた女性だったようで、ここで鍛錬を繰り返していたようです。

ここに交流ノートが設置されていました。旅の思い出にぜひ書いていてください。

旗上八幡宮
旗上八幡宮

宮ノ越ラストは「旗上八幡宮」です。ここには義仲が植えたとされるケヤキの木がありました。ここで義仲は挙兵したそうです。だから「旗上八幡宮」なんですね。

筆者
筆者

【余談】私が義仲に興味を持った理由…
実は、義仲の生まれは埼玉県です。嵐山町という場所が生まれなのですが、ここに訪れたときの偶然の出会いでした。私も木曽に来る運命だったのかもしれません。

【関連:木曽義仲生まれの嵐山町散策】

ラストは「奈良井宿」へ向かいます。

奈良井駅周辺

奈良井駅周辺【約3時間】
奈良井駅

奈良井宿

奈良井城

昼食

奈良井駅

とにかく長い1キロにもわたる宿場町を堪能します。それだけです。そして奈良井宿を見下ろすように築城されていた「奈良井城」を攻城しました。

奈良井宿散策

奈良井宿【木曽日帰り】
奈良井宿

実際に見たら語彙力を失いました。本当に言葉が出ないです。この美しさは、私の浅はかな人生経験では形容できないものでした。もちろんここ以外の宿場町をはじめ、美しいとされる場所を幾度となく訪れていましたが、言葉が出ないのは初めてでした。

「奈良井宿」に何人もの人が訪れては去っていく。そんな「出会いと別れ」が積み重なったこの「重み」というのをぜひ肌で感じ取ってほしいです。タイムスリップ状態…。

奈良井宿は火災に見舞われることがなかったそうなので、このような景観を維持できていたようです。実際に、水場も充実していて、その理由が分かりました。

ここで食事と「奈良井城」を散策して今回の木曽路を終えます。

奈良井宿(特に奈良井城)に関しては詳しく別で書きました。

ゴール!!【終わりに】

最後奈良井駅から塩尻駅まで帰る場合は、バスも出ています。

遠回りになってしまうので時間はかかりますが、料金なんと100円…。凄い…。

電車だと20分に対して、1時間ほどかかってしますが、中山道の景観を見ながら帰るというのもありだったかもしれません。ともに本数は少ないので気を付けてください。

また、今回の木曽路出来になったことが一つ…。

とても外国人観光客が多い!

とてもびっくりしました。これは嬉しいことなのですが、それ以上に日本人が少なく感じてしまって、少し寂しい気持ちも沸きました。最近は海外志向の若者が増えてしまっていますが、今一度日本の文化を大切に生きていきたいと思いました。「灯台下暗し」

筆者
筆者

ぜひ日本の人に訪れてほしい…

今回のマップ