聖地移住の弊害

聖地移住に限らず、知らない土地で暮らすというのは中々の覚悟が必要です。今まで築いた人間関係や慣れ親しんだ環境にさよならをすることで、得ることができるものもたくさんあります。しかし、世の中にはホームシックという言葉があるように、なかなか新生活に慣れることができない場合もあります。
そこで今回はアニメの聖地移住を例に今と未来を捨てても行く価値があるのか?を論じます。
オタクにとってアニメの聖地で暮らすことは「夢」そのものです。インターネットに慣れ親しんでいる人間ならそのような事例を実際に見たことがある人も多いのではないでしょうか。私もその一人で、聖地で悠々と暮らす方のお話を見てみると、何とも羨ましい気持ちでいっぱいになります。
ですが簡単に叶うように見えて、弊害がいっぱいあることは事実です。そのような問題も定期的にいろいろなメディアでも論じられていますね。
「今までの仕事は?」
「これからの収入源は?」
「どうやって生活するの?」
「馴染めなかったらどうしよう……」
などなど都会から田舎に引っ越すのであれば、このような問題が発生します。
その中でも今回は、”しがらみ”という部分にフォーカスをして、この問題の解決策を模索します。

今までの人間関係を捨ててもいいのか?
移住後に馴染めるのか?
寂しくならないか?
今までの仕事やキャリアを捨てるのが怖い。
などなどの精神的問題や踏み出す勇気を今回の”しがらみ”と定義して書かせていただきました。これをみて少しでも前に踏み出す一歩のきっかけになれば幸いです。特に心機一転新生活を考えている方や、学生で就職に悩んでいる方へ
また、前回は経済的問題とキャリア形成に関してを中心に論じました。こちらにも興味があれば、是非一緒に、聖地移住のあり方を考えてみてください。
【関連:聖地移住と将来設計と経済的問題編】
1.しがらみ~移住前~
友人・家族など今までの関係を捨てても移住する価値がるのか?


今まで構築してきた人間関係を捨てるのは怖いですよね。私は正直、友人がたくさんいるような人種ではないので、この辺であまり悩んだことはないのですが、皆さんはどう考えてますか?
アニメの世界で暮らすことと今までの人間関係を天秤にかけてどちらを取るでしょうか。
私なら喜んで前者を取るのですが、少しでも迷いがる場合は、聖地移住は個人艇には非推奨です。
人って根本的には寂しさを感じる生き物です。必ず一人になる瞬間というのは生活の中で存在します。そんなふと一人になった時に、誰かと話すことを求めたり、人肌が恋しくなるような人は、聖地移住で異国の地で暮らす生活をスタートさせるのはかなりハードルが高いんじゃないでしょうか。決して友人がいないからとか友人が多いからという判断基準ではないです。根っこの部分で人を求める人間性を持っているのならという意味です。
「寂しがり屋だけど、移住したいぐらいその作品が好き!!」という愛も非常によくわかります。でも必ず、その寂しさという感情が足を引っ張る瞬間が来るのではないかと私は考えています。根本的に寂しがりやな性格なのであれば、そのうち決壊するリスクがあります。楽しく生活したいのに、寂しさと隣り合わせなのは悲しいことです…。それが原因でアニメも楽しめなくなるかも…(それでアニメにのめり込む可能性もあるかも笑)移住がうまくいかなくて戻ったとしても、再起できなくなる可能性も秘める危険性があります。
友人の有無とかではなく、寂しさと無縁な人間はとても推奨します。私もそうでした。知らない土地で暮らすという行為に何も不安を抱かなかったので…それぐらいドライに考えられるのなら、自分の人生ですから、その作品を好きでいられる内に夢を叶えて欲しいです。オタクとしてね。


まあ、筆者は友達がいないだけですね…
でも、聖地移住を考える人はそのようなマインドの人が多いのではないかと勝手に推測しています。人・現実世界<アニメ・キャラクターという考えで生きている人も多いのではないでしょうか。ちなみに私もそう笑。
ぜ、全然寂しくなんてないんだからね!!(本当です)
好きなキャラがそこにいて、好きな世界が広がっているなら、力が湧いてきます。根本的に孤独耐性がどれぐらいあるのかを、正直に自分自身に聞いてみてください。それが人間関係を手放すかどうかの一番の判断材料だと思います。
自分の今の環境を変えても移住する価値があるのか?


人生あがっている人ならいいかもしれませんが、私的には今の環境から一時的に逃げたいだけの聖地移住はダメだと思っています。私自身も一時期、逃げるためだけに聖地移住しようと考えていました。「とにかく平和に暮らしたい」「誰も私にかまわないでほしい」という思いで、将来を考えていました。
ですが、人生先が長い中で、何もない人間にはなりたくなかったのです。そう思って色々考えて自分なりの道を模索しました。特に若者なのであれば、それで今までの生活を捨てて将来を諦めてほしくありません。
私はアニメの聖地移住という行為が、攻めの行為かつ変革を求める前向きな行為であってほしいと思っています。
行き詰っていてこのままじゃ何も変わらない人生を歩むのなら思い切って暮らしてみる。失敗は失敗で受けとめてまた一から歩けばいい。というマインドが保てるのであれば、必ず人生にプラスになると考えています。
「自分が失敗をどれくらい許容できる人間なのか」も、環境を手放すうえで大事な判断材料です。
でも凄い分かります。私も自分の人生のキャリアが上向く環境を手に入れるのか。または自分の愛する環境を手に入れるのかというのは、人生の岐路でさんざん考えました。本当にこれって悩ましいですよね。
汚く言えば、金か時間かみたいな部分です。
それは一度はっきりさせる必要があるかもしれません。でも片方を捨てる選択肢だけではなく、両方を追える環境を探してみるのもいいと思います。


筆者は絶望的天邪鬼な性格のせいで、おもろい道を模索したみたいです。
環境を変えるうえで、後ろ向きな理由はあってもいいかもしれません。ですが、それだけで移住する前に一度考えてみるのがいいと思います。
2.しがらみ~移住後~
現地での人間関係


現地での人間関係や人付き合いは、この手の問題で頻繁に指摘される問題です。
都会から田舎へ越すと、今までの常識などな通用せずに苦労する場合があるようです。地域の行事の参加や近所付き合いが大変らしい。
私はこの手の問題は起きたことがないのであまり語ることは出来ませんが、最も簡単なら解決できる方法…それはこちらが変わることです。
この手の問題は、決して相手側は変わりません。別に聖地移住に関するだけの問題ではないのです。だからこそ自分から歩み寄ることが必要だと思っています。いや、別に歩み寄らなくてもいいんです。こちらが誠心誠意対応することで大抵の人間は許してくれます。ちょっと楽観的ですかね?
私自身も人付き合いとか大っ嫌いな人間ですし、誰も自分に干渉してほしくない部類の人間です。相手には決して期待せず、自分の得を積むぐらいの考えで、柔軟に対応するのが、人のしがらみ問題の解決への近道だと思います。
相手が変わるより自分が変わる(対応する)方が簡単です。
正直これぐらいで挫折するなら聖地移住はお勧めしないですね。私はこの問題の当事者ではないので強く言えませんが、参考程度に聞き流してください。
遊びに来るのと住むのはやっぱり違うのか?


「遊びに来た時は楽しかったけど、いざ住むってなったらなんか違うな…」
「不便だし、生活するとなるとやっぱ後悔..」
これもあるあるなのではないでしょうか。
実際住むとなると、都会では簡単に手に入ったものが手に入らなくなるのはその通りだと思います。簡単に映画館でアニメ映画が見れない!近くにコンビニすらない!日用品が手に入らないなどなど多岐に渡ります。


特に映画館がないのはオタクにとって死活問題。
例えば、私が見に行ったゆるキャン△season3の先行上映会も、新宿で行われていますし、地方も変えて引っ越すとなると簡単に来れなくなってしまいますからね…。
やはり住むと大変なことばかりです。
私なりの尺度は、「自分が生活で何にお金を使うのか」というものです。
ここを一度考えて、自分の生活にどれだけ支障をきたすのかを一度考えれば、大きな判断材料になります。
ちなみに、旅になら喜んで使うのが私なりのお金の尺度です。


筆者は、食費・嗜好品・服などなど、何もかもにお金を使わない人間でしたので、迷わず聖地を選択したようです。ほんとバカなオタク。
終わりに


今回は、聖地移住について人と環境のしがらみから考えてみました。
・孤独に強い人間であること
・「逃げ」だけの移住は良くない。聖地移住は幸せをつかむための攻めの選択
・自分のお金の使い方を考える。
この辺を考慮して新生活を考えてみれば、あなたが本当に聖地移住に向いてるのかが見えてくると思います。人と環境の問題は、全て自分次第です。他の人は決して変わることはありません。それを肝に銘じれば幸せな聖地移住ライフのスタートです。
ありがとうございました。
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