石垣山一夜城の歴史
石垣山一夜城は、豊臣秀吉に小田原城の近くに築城された山城です。
秀吉と北条氏と言えば、もちろん築城されたのは小田原攻めの時のことでした。頑なに小田原城に籠城をする北条氏を攻めあぐねていた豊臣方の起死回生の一手と言っても良いのではないでしょうか。通説では、この石垣山一夜城の築城が開城の決定打となったと言われているので、歴史の転換点に造られた貴重なお城です。また、関東には珍しい総石垣の山城で、戦の観点以外にも、非常に貴重な遺構が残っています。現在は石垣山一夜城公園として整備されています。
続100名城にも選定されている城跡です。
【何故「一夜城」なのか..?】
この石垣山一夜城が「一夜城」と言われる所以は、北条氏の心を折る策略にあります。着々と築城を進めた豊臣方は、最後の総仕上げとして周りの木々を伐採したため、北条方から見ると、まるで一夜にして城が築城されたと勘違いしてしまったためと言われています。
小田原攻めの詳細なんかは、小田原城天守閣で、当時の情勢とともに学ぶことができるのでお勧めです。
さて、今回はそんな石垣山一夜城を攻城していきます。
散策【石垣山一夜城】
石垣山一夜城へのアクセス
石垣山一夜城までのアクセスとしては、小田原駅または、お隣の早川駅からバスで向かうことができます。
また、小田原駅・早川駅からは徒歩で向かうこともできますが、ひたすらに急勾配の坂が続くのであまりお勧めしません。
私は、合計2度石垣山一夜城を攻城しましたが、初回で徒歩で向かった際は、小田原駅から向かい地獄を見ましたので..。ですが、徒歩で向かうと徒歩で向かうなりに面白い案内板が、道中に続いて立っていたりするので、体力に自信のある方はお勧めです。
また、バスによると思いますが、バス内では無料ガイドをして下さっていて、詳しい説明を聞きながら石垣山一夜城まで向かうことができるのでとてもお勧めです。
![石垣山城公園入口](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_1013,h_675/https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/03/P1010091.jpg)
バスは目の前に停車してくれるので、ガイドさんと名残惜しく別れをしてから、登っていきます。
また、続100名城スタンプは、登る前の道路の反対側にある駐車場のトイレに設置されていますのでお気をつけを。
個人的見所1 石垣【石垣山一夜城】
個人的見所の一つ目は、なんと言っても石垣です。
![二の丸・本丸へ【石垣山一夜城】](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_1013,h_675/https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/03/P1010098.jpg)
関東では中々お目にかかれない、総石垣の山城ですので、直に見て触れてみてください。
![二の丸石垣【石垣山一夜城】](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_1013,h_675/https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/03/P1010100.jpg)
やはり、築城が戦国時代末期なので、いろいろな工夫がされていて非常に面白いです。まず、近世で山城っていうのも新鮮ですよね。もう時代は平地に天守閣!見たいな時代に差し掛かっていますので…。
個人的見所2 井戸曲輪(淀殿の化粧井戸)【石垣山一夜城】
道なりに真っ直ぐ進んでいくと分岐点になります。左に向かうと本丸へ登る道。そして右へ向かうと、個人的見所に挙げた井戸曲輪(淀殿の化粧井戸)があります。
![井戸曲輪【石垣山一夜城】](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_1013,h_675/https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/03/P1010106.jpg)
こちらは、淀殿がお化粧をしたと伝えられている井戸跡です。ここまで大きくて、深い井戸は初めて見た気がします。周りも石垣で装飾されていますし、特別なものを見た気がしました。
![筆者](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img/https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6479-e1711181803183.jpg)
井戸はどのお城にもありますが、ここまでの規模は初めてでした。私的に、伝承がある井戸は、姫の井戸とかが浮かびました。(躑躅ヶ崎館)
また、各曲輪などの縄張りは、誰が敷いたのかは不明なようです。ただし、名護屋城と縄張りが酷似しているらしく、その線から候補が出ているそうです。
個人的見所3 本丸跡からの景色【石垣山一夜城】
![頂上より【石垣山一夜城】](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_1013,h_675/https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/03/P1010114.jpg)
そして、外せないのは本丸からの景色です。秀吉たちが眺めた景色を見ることができます。
![小田原を眺める【石垣山一夜城】](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_1013,h_675/https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/03/P1010107.jpg)
とても美しいですし、ここから小田原城を眺めて、どう攻めるか、どう攻略するかを考えていたと思うととても興奮してきます笑。相模湾から攻めてくる水軍まで見えてくると思います。
また、北条方の気持ちになって考えてみても面白いです。堅牢な八王子城も落ちて…目の前にはとんでもなくでかい城が建てられて徹底抗戦の構え。絶望しかない泣。実際豊臣方もいっぱいいっぱいだったみたいなので、あと一息我慢してれば..とか考えると、北条推しの立場だと辛いです。
小田原城と同様、石垣山一夜城も桜が綺麗なので、春に訪れることがお勧めです。小田原市街を一望して、昔の歴史に思いを馳せてみてください。良い思い出になること間違いありません。あなたならどのように小田原城を落としますか?
番外編:湯河原温泉
小田原駅からJR線に乗り込み、二駅揺られると、湯河原温泉に到着します。もちろん向かう進路は東京方面ではありません。なんだか小田原から先って関東人だと未知の世界のように感じられるんです。何度も東海道線で静岡にいっているのに、車窓の海を見ていると、いつも心地よい胸騒ぎが起きます。
帰り道は、そんな湯河原温泉に寄ってリフレッシュです。
![みやかみの湯](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_506,h_675/https://hayagumo.xyz/wp-content/uploads/2024/03/731153816.278362.jpeg)
私は、駅から歩いて「みやかみの湯」にお邪魔しました。小さな温泉でしたが、川のせせらぎと春の香りでとても癒されました。露天風呂は道路に面しているので、流石に板で隔ててありました。でもそれが良いのです。外の川で、道路で何が起こっているのか、耳を澄ませて想像しながら入る温泉はとても心地が良かったです。
近隣には温泉もいっぱいあるので色々寄ってみると楽しいかもしれませんね。
【関連:小田原城】