【信玄の隠し湯】秘境に眠る下部温泉郷(山梨県身延町)を目指して

山登り・温泉
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下部温泉郷(山梨県身延町)へ

武田信玄の隠し湯

そう聞いて興奮が収まらないのが歴史ファンというもの。

武田信玄の隠し湯としても有名な下部温泉郷は、山梨県身延町にあります。山々の間を流れる下部川に沿って温泉郷が発展しています。信玄公の隠し湯として知られています。ですが、元々父の信虎の代から受け継がれている温泉でありました。兵士たちは川中島の戦いの後などに、ここで疲れを癒していたようです。


下部温泉郷
下部温泉郷

今回訪れたのは山梨県身延町にある下部温泉郷です。

山間の地域にある小さな温泉街で、下部川に沿って温泉宿が並びます。山に囲まれた温泉街には、鳥の鳴き声が響き渡り、静かで厳かな雰囲気が漂っています。

ほんまる猫
ほんまる猫

人里離れて秘境の温泉でゆっくりしたい方におすすめ

筆者は歴史が大好きなので、武田信玄の隠し湯と聞いて興奮が溢れてきます。

「一体、どんな歴史が眠っているのだろう?」

そんな思いに苛まれながら、1年越しに下部温泉郷に訪れました。

この下部温泉……人里離れている部分は利点なのですが、その分不便なこともたくさん。
今回は実際に温泉に浸かりに行った筆者が、周辺の情報とともにお届け

ちなみに大晦日に行ったので真冬の温泉旅行となりました。

【下部温泉郷プラン】

【一日目】
下部温泉駅

黄金の足湯

下部温泉郷

熊野神社
【2日目】
牛石

足湯

下部ボロネーゼ(下部ホテル)

アクセス

アクセス面において一番考慮しなかればならない重要事項……

近くにコンビニ・スーパーがない。

ほんまる猫
ほんまる猫

一番近くのスーパーで4キロほど先

厳密に言えば、駅前のお土産屋さんで最低限のものは購入できますが、コンビニ・スーパーがないのはかなり痛いです。車でお越しの方は良いかもしれませんが、電車で来た方には凄く残酷な現実です…

そのため、宴会用のお酒・菓子などは持参するのがベスト。

筆者は電車で向かったので、スーツケースいっぱいに食料とお酒を詰め込んで出発しました。普段は荷物が邪魔でスーツケースをもっていかないのですが、今回は年の瀬の湯治ということで……。


JR身延線で甲府から「下部温泉駅」へ向かいます。「特急ふじかわ」を使った場合1時間ほどで到着。駅から30分ほど歩くと中心街です。

高速バスでのアクセスもありますが、最寄りのバス停から4キロ以上離れています……
(筆者は帰り道は高速バスを選択しましたが)

ほんまる猫
ほんまる猫

ちなみに、特急は3両編成

下部温泉郷~温泉編~

下部温泉郷に来たら外せない!!~黄金の足湯~

黄金の足湯
黄金の足湯

駅から徒歩で3分程で到着。しもべ黄金の足湯です。

もちろん無料で入れる足湯なので、筆者も一年の疲れを癒すために浸かりました。

黄金の足湯
黄金の足湯

お湯は少しぬるめでしたので、席が空いていればお湯が出ている場所の近くに座ることをおすすめします。冬の透き通りような空気感と山間の空気が二重になって私を癒してくれました。

温泉がチョロチョロと湧き出る音と目の前を流れる下部川の怒号に耳を傾けて入浴してみてください。

本当に人が少ないので(年末出たのに)車の音も皆無。たまに電車が来たりすることはあれど、基本的には自然が奏でる音が鳴り響く。これぞザ・秘境という感じで「これを求めてたんだ!!」と思いながら、気づけばイヤホンを外していました。

何人か入れ替わりで足湯に来ることはあれど、基本的にはずっと一人で使っていました。1日目の夕方と2日目の午前中に2時間ずつ入浴。足がふやけちゃって……でもこの4時間で3冊の本を読み終えることが出来たので良かったです。これぞ癒しの極み。都会にいると感じえない感情と時の流れに、現を抜かす時間が本当に幸せです。

ほんまる猫
ほんまる猫

交流ノートが設置されてます。筆者の落書きもどこかに書いてあるかも

下部温泉郷中心街へ

駅からは徒歩30分。長い道のりですが、その分温泉への想いが高まってくるもの。下部川を横目に歩いていきました。信玄公も出迎えてくれます。ここに信玄が来ていたんだなと思うと、歴史ファンとしてはまた別の興奮が……。

下部温泉中心街
下部温泉中心街

中心街に到着。中心ではあるものの、人の気配を感じない。まちまちにお客さんはいるようですが、全く出会うことなくお宿に到着。嬉しいようで寂しいような……。一応年末なのですけどね。

下部温泉の効用

下部温泉は他の温泉とは異なるユニークな泉質をしているようです。

それが冷泉というもの。

20度台の源泉そのままの湯につかるそうです。
冬場ですので非常に寒いですが、効用をじっくり堪能するために浸かりました。入ったら入ったで体がポカポカしてきます。私が止まったホテルでは、冷泉と温泉を交互に入ることを推奨していました。始めは、温泉に10分ほど、冷泉に5分入っていたのですが、これがなんと逆なのです。冷泉に長く入ることを推奨していまして驚きました。

下部温泉
下部温泉

年の瀬にゆっくり一人で温泉に浸かること以上の幸せがあるのでしょうか。至福の時間を過ごしまして、自由時間には周辺を散策します。

下部温泉郷~史跡編~

熊野神社

下部温泉【ゆるキャン△聖地】【へやキャン△聖地】
下部温泉

この橋を渡ってまっすぐ進むと、建物の隙間に鳥居が鎮座しています。

神社入口
神社へ入口

この細い階段を上ると熊野神社があります。川のせせらぎを聞きながら、階段を上ると非常に不思議な空間が広がります。もちろん周りには人はいません。自然の音に耳を傾けて神社へお参りします。

熊野神社
熊野神社

【熊野神社】
古くから信仰されていて、武田家の支配の際には、家臣の穴山梅雪が再興し、温泉に湯治に来た人が病の平癒を願って参拝したそうです。

そのため、私も1年の疲れを癒すためにお参りしました。ここのさらに上が、物見台という場所になっていて、景色が見れるかなと思っていたのですが、残念ながら通行止め。このような神社の雰囲気が大好きで、いつまでも居たいと思いましたが、温泉への欲が勝り階段を下りて帰りました。

牛石

中心からさらに奥へ10分ほど歩いて進むと牛石というものがあります。

武田信玄の愛牛がここで石に衝突してしまって亡くなってしまった時の、衝突した石らしいです。看板が廃れすぎていて読めませんでした…。

山奥に行くと管理が行き届いていない史跡がいっぱいあって、もったいなく感じてしまうのですがどう思いますか?

私は、日本の大切な文化が寂れゆく姿には耐えられません。いつも少しだけ悲しい気持ちを家に持ち帰ってしまうのです…。

この先にはホタルの里があり、雄大な自然が連なっています。

下部川
下部の大自然

周辺を散策し終えたら、最後に温泉に入って体を整えて帰り道を歩きます。

下部温泉郷~グルメ編~

かくし最中

かくし最中
かくし最中

名物かくし最中。某有名アニメにも登場するお菓子です。駅前のニュー梅月で購入することが出来ます。手頃な値段で購入できる絶品お菓子です。

ニュー梅月
ニュー梅月

下部ボロネーゼ

下部ボロネーゼ
下部ボロネーゼ
ほんまる猫
ほんまる猫

筆者は、これを食べに来たまである

駅前の下部ホテルに併設されているボロネーゼ専門店。たっぷりチーズがかかったインパクトあるボロネーゼが食べたくて、ここまでやってきました。

名物?なんですかね。実は下部近くに来るまで来たときに、下部ボロネーゼの看板を見て気になっていたんです。それが今回夢を叶えることが出来ました。ボロネーゼにチーズのコクが凄まじく合う。提供されてから、徐々にボロネーゼと溶け合い、口の中で旨味が爆発。

もちろん下部ホテルに泊まらなくても食べることができるのでおすすめです。

終わりに

下部温泉郷
下部温泉郷

今回は下部温泉郷(山梨県身延町)に訪れました。下部温泉郷は……

人里離れて、秘境でゆっくりできる最高の温泉

特に、年の瀬にゆっくり浸かるには最高の温泉です。人も少なく自然に囲まれた温泉で、ぜひとも癒されてください。


また、武田信玄の隠し湯は全国にあります。その一つ神奈川県の中川温泉郷も、山間の秘境温泉です。こちらもおすすめ。

【関連:信玄の隠し湯中川温泉郷】

他にも、大人気アニメゆるキャン△の聖地だったりします。

【関連:ゆるキャン△聖地下部温泉郷】

今回はここまで。ありがとうございました。

今回の徒歩マップ