【カワウソを求めて】高知県大月町サイクリング~二ホンカワウソ探訪記①~

ニホンカワウソ探訪記
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大月町~カワウソの生き残りを求めて~

二ホンカワウソとの出会い

 私と、二ホンカワウソとの出会いは、14年前に遡ります。昔からオカルトやスピリチュアルなものが好きだった私が行きついたのは、日本の絶滅動物でした。オオカミにアシカ、そしてカワウソなど。そんな動物たちに魅了されていました。

特に好きだったのが、二ホンカワウソです。

学生の頃に図書館で読んだ二ホンカワウソの本がきっかけで、この動物を追うようになりました。
「川を覗いたら、もしかしたらいるんじゃないか…。」そんなことで、川を通るたびに頭がいっぱいになります。どこからか頭をのぞかせているんじゃないかと期待して、何回川を覗きこんだか分かりません。

そうして、二ホンカワウソとの出会いからわずか2年。2012年に絶滅動物に指定されました。

二ホンカワウソの目撃情報

しかし、度々寄せられる目撃情報には、そのたびに胸を躍らせていました。有名なもので行くと、対馬でのカワウソ発見ニュースがありますね。

実際は、ユーラシアカワウソらしいです。私は、このニュースを聞いてとても嬉しかったですが、どこかで寂しさも感じたのは事実。またまた暗い海に放り込まれた気分でした。

次に私が目にしたニュースは、今回訪れた大月町で撮影されたカワウソらしい動物が発見されたというニュースです。

このニュースだけが理由ではないですが、生き残りのカワウソに出会うという私の夢のために、今回は高知県大月町に訪れました。

この14年間、ありとあらゆる方の著書やブログ・動画のコメントの隅々まで見させていただいて、生き残っているという確信がありました。しかし、同時に考えたくてはならないのは、再発見というニュースがカワウソのためになるのかという問題です。今の状態のように、やじ馬がいない方がひっそりと生きやすいのではないか…。大月に行くまでの私は、答えが分からないままでした。

海を眺めるサイクリングルートin高知県大月町

ただ、そんな沈んだ気持ちで回っていても仕方がありません。専門的な知識も無く、お金も時間もない私は専門的な調査はできません。従って、今回は大月町を一日かけてサイクリングという形で回ってみようというのが、今回の計画です。

カワウソを抜いても、釣りスポットなので有名な大月は雄大な自然を体感することができます。関東人の私にはお目にかかれない自然を求めて向かいました。

大まかな流れは以下の通りです。

宿毛駅

龍ケ迫休憩所

岡崎の浜休憩所

一切休憩所

道の駅大月

宿毛駅(約77キロ)

西の海岸線沿いを走り、帰り道は国道321号線を寄り道をしながら走りました。
時間は8時30分~16時30分の8時間です。前日は宿毛駅周辺で宿泊しまして、朝一のサイクリングに備えました。

自転車は、宿毛駅前の観光協会で借りることができます。

ほんまる猫
ほんまる猫

事前に電話予約らしいので注意が必要です。

宿毛駅~大月町一切休憩所まで【サイクリング】 

宿毛駅~栄喜漁港周辺

朝7時30分。少しはだけた布団からはみ出る私の体が、朝を察知したようで、アラームより前に目覚めました。いつもより少し早い心臓の鼓動…。「カワウソに出会えるんじゃないか…。」「夢が叶うんじゃないか…。」と胸を膨らませながら、朝支度を済ませました。

そして、8時30分に観光協会に着くように、ホテルを出立します。

借りた自転車は、ロードバイクです。一日2000円を支払い、自転車にまたがりました。

ちなみに、ロードバイクだけではなくて、電動自転車などのレパートリーから選ぶことができます。

宿毛駅からまず渡るのは、松田川橋です。ここを過ぎると本格的に海岸線を走っていくことができます。

松田川橋【サイクリング】
松田川橋より

ここからは、本格的にスピードを上げていきます。しかし、慣れないロードバイク…。変速ギアの変え方が分からすに四苦八苦してしまいます…。途中途中止まりながら徐々に慣れていきました。

そして、国道321号を進み、福良川を渡ったら、海岸線沿いを目指すために、右の道にそれていきます。

栄喜漁港周辺【サイクリング】
栄喜漁港周辺

主にこれから走っていくのは、「安満地福良線」という道です。また、この道は「四国のみち」の一部で、四国4県に跨る長距離自然歩道となっています。そんな山道を登って行きます。

栄喜漁港~大月町入口へ

大月町へ【サイクリング】
大月町へ

国道を真っすぐ下っていくと、30キロ弱ほどで大月町の南端に行くことができます。しかし、今回は、カワウソを探すための自転車旅。ここからは、いかにも人がいなさそうな山道にそれながら走っていきます。

車一つ通れるかもわからないぐらい細い道を走っていきました。しかし、流石に坂が長く、途中途中降りながらになってしまいましたが…。正月休みが続き、体もなまっていたのでしょう。すでに足はきつかったですが、とにかく前へ歩みを進めていきます。もちろん、目線は右に左に向けながら、カワウソを探します。ここまでの道のりには、あまり川や水源はない様子でした。

大月町入口~龍ケ迫休憩所

ここの入り口を抜けると、海が見えてきます。坂を登って下がってを繰り返しながら海岸線を走っていきました。

宿毛湾【サイクリング】
目下に眺める宿毛湾

あいにくの曇天の空です。しかし、空の色以上に美しく輝く海。太陽の光もないのにどうしてエメラルドグリーンに輝くのでしょうか…。関東の海はこんなにきれいな色をしていないのに…。そう考えながら、目下の海岸にカメラを向けて、ひたすらカワウソがいないか確認します。

龍ケ迫休憩所の手前、港に降りることができそうな場所があったので降りることにしました。

場所は、自遊学校という、学校を回収した宿泊施設の下になります。

海は非常に美しいです。しかし、写真だとわかりずらいかもしれませんが、目立つのは流れ着くごみの山。どこまでも続く海岸線にこれでもかと流れ着くごみの山。このような人の出来心の積み重ねで、生き物は失われるのでしょうね…。

とても悲しい気持ちになってしまいます

ここで海を眺めながらしばらく腰を下ろして休憩しました。しかし、時間は流れ続けているので、気づけばすでに10時30分。まだ10キロも漕いでないことに気づいて足早にここを後にします。

そうして、自転車をこぎ続けると、最初のチェックポイントの龍ケ迫休憩所に到着します。

龍ケ迫休憩所【サイクリング】
龍ケ迫休憩所

番外編 サイクリングルートから外れて…沢へ降りる。

また、第1のチェックポイントである、龍ヶ追休憩所に向かっている途中に、横にそれる沢と道を見つけました。先は行き止まりでしたが、なんとか沢に降りれる様子。自転車を道端において降りていきました。

人もいない、車もない。そこに感じるのは山の息吹と静寂です。私は、それなりに山や川を歩いてきた人間であるとは思いましたが、ここまで自然に圧倒されたのは初めてでした。写真ではわかりづらいかもしれませんが、本当に、「これ以上は来るな」と言われているようでした。

奥にずっと沢が続いていたのですが、見えない圧力と恐怖を感じ、少しだけ進んだところで、引き返しました。そして、岩場にあるであろうカワウソの糞を探しました。

確か、糞に甲殻類が混じっていたり、タール状であれば、カワウソの可能性があると認識しているのですが、それらしきものは見つからず。目立つ場所にふんをする習性があるようなので、「ここにはいないのかな…」とこの沢を後にしました。

もしかしたら、沢の奥にはカワウソがいて、人に来るなと警告していたのかもしれません。

そう考えると、カワウソという存在は、未来永劫秘匿されるべき存在なのかもしれない…。そのような考えが私の頭に浮かんできます。

龍ケ迫休憩所以降の話はPart2に

今回のマップ【サイクリング】