よう実2年生編も終局へ……

今回は、よう実2年生編12巻より。
何だかんだで7巻が出る前から追い始めてたので、もう7年間ですか……心を振り回されっぱななしで、新刊が待ち遠しい書籍ランキングは圧倒的1位です。
11巻では、「阪柳or龍園が退学する」という大、大、大爆弾が落とされました。
「ついに主要キャラが……」という先が気になる終わり方でしたね。佐倉が退学してからは覚悟していた展開です。果たしてどちららが退学するのか。今回はそこにくぎ付けになりながらも、色々起こりすぎて頭が追っつかない……。
そんなよう実2年生編12巻をネタバレありで語っていきます。
特に2つの焦点に絞って感想を述べます。ぜひ、最後までお付き合い願います。
【この記事の焦点】
・綾小路と龍園の成長
・どうなる? ヒロインレース
①綾小路と龍園の魅力

今回、私が一番感動したのは「龍園の成長」という部分です。
VS阪柳ということで、正直読者側も龍園が厳しい状況に置かれるのは覚悟していたと思います。そんな中で、時任という爆弾を解除するとともに成長する機会を与える龍園。これが、今回一番シビれた部分です(あとひよりが活躍してたから)
「ただの綾小路じゃないか……」
綾小路と龍園は、どこか似通った部分がありながらも、以前大きな差がありました。
1年生編の屋上や学年末試験をはじめとする、横暴で無茶苦茶な作戦。そこが龍園の強みでもあるかもしれませんが、今回はまだ一段と成長した姿を見せられましたね。龍園はプライドが高いように見えて、自分の弱さも認められるし自分を変化する強さも持ち合わせている。カメレオンみたいな姿が垣間見えて私は感動です。ほんとに鈴音ちゃんと並ぶ主人公。圧倒的ダーク主人公!
しかも、あえて正々堂々と阪柳と勝負すると腹を括りながらも、先の未来のためにできることをしていたんです。正直龍園だって坂柳との力の差は多少なりとも感じ取っていたと思います。それを分かっていても立ち向かうんですからね。「どんなに泥水啜っても最後は勝ってやる精神」が、この作品の主人公ポジに会いすぎている。こんなキャラを衣笠先生も綾小路も読者も手放せないです。「なんかやってくれそう」というワクワク感もこの作品のエッセンスとして一際際立っています。
綾小路は既に教育者としての道を歩んでいるので、視点は読者に近いかもしれません。綾小路が今回の龍園の作戦を見たらどう思ったでしょうか。「ほーん、やるやん」と、自分の目に狂いはなかったと満足することでしょうね。世の中の人間の大半は下剋上物語が好きですから。それは綾小路も例外ではないでしょう。
正直、坂柳ちゃんが退学すると予測していたので、予想通りの結末でありました。ただ主要キャラが綾小路以外全員ボコられるという展開を広げた衣笠先生が凄すぎる。衣笠先生はいつも、選択肢の外から回答を持ってきているイメージです。本当に最高。
坂柳ちゃんも大好きなキャラでした。ですが、ここはポジティブに捉え、「一足先に綾小路の下から卒業した天才生徒」という解釈でお見送りをしたいと思います。泣き顔なんて見れたら最高……ぐへへ。

坂柳ちゃん推しには同情します。R.I.P……
②どうなっちゃうの? ヒロインレース……
お次は、ヒロインレースについて。度々考察が盛り上がるヒロインレースですが、今回の2年生編12巻は大きな転換点となるでしょう。ヒロインがほとんどボコボコにされるorされる未来が確定している中ヒロインはどうなるのか? 今回は筆者の欲望満載で感想を綴ります。
ひよりエンドへの道

ひよりエンドが着々と近づいているのが嬉しい。
私の最推しは椎名ひよりちゃん。圧倒的清純派ヒロインで、綾小路との絡みも落ち着いた雰囲気で展開されているので、どこか他のヒロインとは違ったやりとりがたまらなく好きです。特に恵ちゃんと付き合いだしてからの距離感にどきまぎするひよりたんが最高。今回は時任爆弾を解除するという重大な役割を担っていたので筆者は大満足です。
ただ、今回は2大ヒロインが、綾小路にボコられるという大事件。サブも含めたらとんでもない数がボコられる始末。今回はひよりについて語る余裕はないのです。
・坂柳
・一之瀬
・軽井沢
・長谷部
今回綾小路君から失格の烙印を押されたヒロインたちです(恵ちゃんはちょっと違うけど)
坂柳は言わずもがなですが、一之瀬がここでネタバラシを食らってボコられるのは想定の範囲外。「この展開もここでやるか」と思った読者は多いのではないでしょうか。私もその一人で、正直恵ちゃんと別れて、一回付き合うんじゃないかとも思っていたのですが、今回全部ネタバラシされたことで、その可能性も低くなりましたね。できれば一之瀬の泣き顔を拝みたかったことですが、試験後の状態が気になります。クラスメイトはどんな反応をするのか、果たしてもう一度立ち直れるのか……。一応まだ「介錯」は終わっていないと思うので、12.5巻が楽しみすぎます。ここで開き直って「まだ好き~」とかなら、それはそれで一之瀬の精神的強さの成長なのでしょうか。綾小路君少し優しくしてあげて。ちなみにD(一之瀬クラス)はポイント的に絶望ですが、どんなテコ入れがされるのでしょうか?
もしかして、坂柳退学回避→一之瀬への介錯(退学)→綾小路Bクラスへ見たいな超展開も?予測は困難を極めますが、想像が捗るので楽しいです。
あとは普通に可哀想なのは長谷部ちゃん。天沢に話を邪魔される(綾小路の指示)長谷部ちゃん…。そう言えばどこかのssで、長谷部が好意を持っているかもみたいな話があった気がするので、この展開はやるせない気持ちになりますね。結局綾小路グループってなんだったんだ。あっけなく切られて終わってしまいましたね。残念無念。
堀北可愛すぎる件
堀北可愛すぎる件

今回ナンバー1の興奮ポイント。鈴音ちゃんの悔し涙と本音の吐露。そこに綾小路が抱き寄せる挿絵。ここで昇天した読者も多いのではないでしょうか。私もずっと布団で足をパタパタさせていました。挿絵が続くのもまたいいですよね。抱き寄せるシーンから、臨戦体制のカッコ良すぎる綾小路。厨二心をくすぐる展開に、オタクは大興奮です。
本当にトモセさんの絵は、私の内側をくすぐってくる。鈴音ちゃんの泣き顔もやばいくらいドストライク。素直な気持ちを吐き出す鈴音ちゃんは可愛すぎませんかねぇ。ここんとこの鈴音はちょっと常軌を逸しているというか、可愛さが限界突破している気がします。11巻の綾小路との会話もニヤニヤ止まらんですし、鈴音ちゃんの成長も見逃せません。よう実真の主人公ですから。
ちなみに超個人的な最後の理想があるのですが、それが綾小路が堀北に振られて物語が終わって欲しいというモノ。
この考察してる人なんていないと思いますが、私は密やかに期待しております。別に付き合ったり、逢瀬を果たすのだけが恋愛じゃないですし、振られることも勉強の一環として最後のオチにふさわしい気がしているのです。
そんな妄想をしていたら、11巻の鈴音ちゃんに微笑む綾小路と来ましたから、期待しないわけにはいかない。ひより推しとしては、歯痒い部分がありますが、物語の面白さならこっちかなーなんて思っています。
終わりに

普段は★で5段階評価していますが、よう実は無条件★5なので省略。
予測がつかない12.5巻。とにかく先が気になりすぎる展開でしたね。いろいろ伏線も回収されましたし、ここんとこの話でもトップレベルに神回だったのではないでしょうか?
12.5巻で解決しそうなのは下記の謎でしょうかね?
・前園の件
・坂柳・龍園の件
・星野宮先生の件
・一ノ瀬どうなる?
この辺は回収されるでしょう。あとは予測するだけ無駄。クラス移動とか無限の可能性があるし、当てに行くだけつまらんと個人的には思います。
衣笠先生は伏線とか流れをどこまで書いているんでしょうか。普通に頭の中を覗く権利が欲しい私なのでした。今回はここまで。ありがとうございました。
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