潮騒の舞台:神島へ

【潮騒の舞台:神島(三重県鳥羽市)】
三島由紀夫の小説『潮騒』の舞台となった島。小説では歌島と呼ばれていた。三島由紀夫自身が1か月滞在した島であり、現地の様子を鮮明に描写している。まさに昨今流行の聖地巡礼が楽しめる。
今回は『潮騒』の舞台である神島を訪問。
筆者は普段アニメの聖地巡礼を生きがいとしていますが、今回は番外編です。
三島由紀夫ファンなら絶対に訪れたい場所の一つですね。
神島には今も潮騒の舞台として案内板が立てられています。
サクッと日帰りでも巡れる島ですので、ぜひ参考に。
【今回の記事の概要】
・潮騒の舞台神島を巡礼
・神島へのアクセス
・潮騒に登場するスポット
・島内散策
【必読】★神島へのアクセス★

・鳥羽フェリー乗り場(三重県)⇒40分
・伊良湖フェリー乗り場(愛知県)⇒15分
・豊橋駅⇒三河田原駅⇒バス『伊良湖岬』90分。
神島は三重県ですが、フェリーで言えば近いのは断然伊良湖からです。

関東から行くなら伊良湖から!
伊良湖は小説でも登場しています。伊良湖水道として船の座礁がかなり多いらしく、神島にも灯台が建てられたとか。
伊良湖は渥美半島の一番先端です。鳥羽へ行くのであれば大きなフェリーで車ごと乗れるので、多くの人で賑わっています。

正直、聖地うんぬんよりアクセスの情報を知ってほしいので共有します。
筆者は伊良湖から向かいます。ここで注意する点を下記にまとめました。
①運休に注意!
②土日祝日限定運行の時間に注意!
③季節で時刻や本数が変わるので注意!
④乗り場は少し離れた場所にアリ。
ちなみに筆者は3度伊良湖まで来て3度渡航に失敗しています。

強風により2度の運休と1度運行時間の勘違い
まず①
神島へ渡航は小さなフェリーで行われるため、風の影響を非常に受けやすい。
簡単に運休になるので注意してください。
事前に電話して確認するのもいいと思います。
筆者は朝7時30分発に乗るために夜明け前に出発して道の駅に一番乗りしたのに
道の駅に入った瞬間『終日運休』の文字。
もう笑ってしまいましたね。
こういう事態にならないように転校は事前に確認しておきましょう。
マジ大事。ほんと。
特に遠州の話ですが、冬は『遠州のからっ風』という有名な強風が吹くので、季節的には春~夏の方がいいのかもしれません。
次に②・③
季節によって運行本数や時間が変化します。
筆者の場合、時間は合っていたのですが、土日祝日のみ運行時間枠でしたので、結局乗れずじまい。
チャーターであれば行けるとの話でしたので電話してみたのですが、『結構お金かかるよ(笑)』とのことで、ぼっちの私は諦めました。
最後に④
こちらは参考程度。道の駅の大きな建物はあくまで鳥羽フェリーの建物です。
神島やその他の小島に行く際は乗り場が離れた場所にあります。
しかも道の駅内に『神島行き』だけ案内がありません。案内が表示されている他の島行きの乗り場に行けば乗れるので気を付けてください。

①~④の全てクリアすると神島行きのチケットを手にすることができます。
チケットは1400円ですが、往復3500円です。値上げしてチケットはそのままなのでしょう。帰り道にこれを返す制度になっています。
甲板に座ると荒波に飲まれるので注意(夏は良いけど)

港に着けば文学碑のお出迎え。
来ましたよ、三島先生!
ということで巡礼開始!
潮騒の舞台:神島を巡る

【潮騒の舞台:神島を巡礼】
・所要時間約2時間。
・ほぼ一本道を歩くだけで巡礼可能。
さあ、港に着いたら早速歩いて行きましょう。
道は整備されていますが。基本的にはハイキング。ちゃんと水分を持って歩きましょう。

『なんだこのノスタルジックな風景は!!』
というのは置いておいて、潮騒に関連する場所をピックアップ。

水の確保は小島において超重要なこと。最初の看板は洗濯場前。
このように現代の神島にも水確保は徹底されていて、普通に水がある井戸やため池。畑の前には水がたまったプールのようなものもたくさんありました。

小説の中にも登場した『八代神社』
めっちゃきれいに整備されていますし、鳥居の方からは海も眺めることができました。
ここを抜ければ灯台……心が高鳴ってきました。

灯台前に案内板あり。とても親切なのは小説の引用がページと共に記載されていること。そうなれば思い出すこともたやすい。
ここから伊良湖灯台を眺めましょう。
新治の島に囚われる心情を直に感じ取ることができる。
これが聖地巡礼!!

監的哨……新治と初江、潮騒の象徴的シーンが描かれた。
『こい!』
ちなみに中に入ることもできますし、一番上からの景色は超絶景です。
そして驚いたのは、ここまでの道中が小説のまんまだったことです。
本当に頭の中に浮かべていたあの情景があるんです!!
度肝を抜かれたというか……これが三島先生の情景描写の凄まじさ。

正直島内で宿泊して夜の神島を歩きたかったなと思いました。

灯台から下って浜辺へ降りていきます。ここのカルスト地形は鳥羽市の天然記念物。
海女さんが今でも漁をしているみたいですね。実際港にはそれっぽい人もいました。
ここから港町まで戻ります。浜で遊びながらゆっくり帰りましょう。
終わりに

【潮騒の舞台:神島まとめ】
・神島は『潮騒』の舞台
・神島は今も小説のままの情景が残されたノスタルジックな街。
・灯台・監的哨は必須。
・所要時間は約2時間(でも宿泊したいね・宿はあります)
散策を終えたら街を闊歩してみてください。
車の音も人々の喧噪もありません。
ただ聞こえるのは潮騒と鳥のさえずり。そしてかすかな人々の優しい笑い声。
こんなに癒される島はありません。
『山海荘』では今も美味しいご飯とお宿が楽しめます。筆者の所感では8:2(釣り:三島)の観光比率ですので、三島信仰の同志にも出会えるかも。
今回はここまで。ありがとうございました。
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