貴重な体験には相応の対価がかかる

今回は、貧乏学生だった私が旅行しまくったお金の工夫を紹介します。
学生にとって大切なのは、「何かを努力して勝ち負けを経験すること」「勉学に励むこと」そして、「知らない土地を歩くこと」だと思っている筆者です。
私は「百聞は一見に如かず」を意識して休日はとにかく外に出ていました。そこでしか得ることができない体験(旅費)に対し、バイト代の9割を捧げていたと思います。私は通常の人より出費や時間の使い方を工夫しなくてはなりませんでした。いわゆる体育会の学生です。もちろん休みなんてほとんどないし、バイトもする時間もほとんどなかったです。勉強も大変でした。いわゆる「時間貧乏」であり、そのままの意味で「貧乏」でもあったわけです。
私の記事遍歴を見るとそんな風には思えないかもしれませんが、それなりに苦労して出歩いていたわけです。キモオタの行動力を舐めてはいけません。
そんなオタク体育会学生だった私の最大の課題。それは…
いかにお金を浮かして旅の試行回数を増やすか。
行きたいと所や見たいものが毎日のように増えていくのに、反比例するように忙しくなる毎日。お金も一般的な大学生のバイト代の1/5以下程度。そんな自分の境遇を踏まえ、毎日どうやって旅に出るかばかり考えていました。例えば練習の後の前泊入り、トレーニング後の登山など、日程の面でも工夫していました。
それでも新しい景色を見ることに価値を感じていました。例えば場所は遠方である程お金はかかる。冒頭の写真のような富士山登山も、山小屋や食費はかなりの値段がかかります。

経験は貴重なほどお金がかかる
そして本題。今回はそんな私が行っていた「旅行でお金を浮かす節約術」を紹介しようと思います。
【この記事の焦点】
・お金がなくても旅行がしたい(特に学生向け)。
・経験と知識>娯楽の側面で旅を考えている人。
・筆者が旅をしまくるために工夫していたこと。
・主に国内旅行を事例に。
事例1‐1:貧乏学生の旅ご飯は「どこで食べるか」

『何かを食べる旅行』はお金を持ってからでも遅くはない。
旅行をする際に重くのしかかる費用……それが「食費」
もちろん「何かを食べに行きたい」という目的でどこかに行く人もいると思うので、一概にはこの説を否定できません。実際、私も名物があれば食べるようしていました。
ですが、若いうちは経験と引き換えるべきだと思います。私はそのような考えで食費を浮かして出歩いていました。食べるという経験でも、何かが変わるだろという意見はご容赦ください。あくまで主観の意見ですので。
そのため、私は「どこで食べるか」を工夫して幸福を満たすようにしていました。

例えば、江ノ島片瀬海岸での事例。
江ノ島と言えばしらす丼やタコせんべいなど多くの名物があります。1000~2000円以上のものもあれば、食べ歩きするだけでもこれ以上の費用がかさんでしまいます。
ですが、この事例はどうでしょう?
海を眺めながら食べるカップラーメン。ロケーションを変えるだけで何倍も美味しくなる日々の幸せの権化「カップ麵」これを海で頬張るというのは、他の何にも代えられない幸せだったと思います。もちろん個人差はあると思いますが、私は後者に圧倒的価値を感じます。

200円の幸せ
しらす丼が1000円と仮定すれば800円の差が出ます。これで小田急線の始点:西武新宿駅~片瀬江ノ島の片道交通費以上の利益が出ました……みたいなことを考えば、もう一度ここに来ることができるようになります。
事例1‐2:貧乏学生は飲み物代を使わない

次は飲み物代について。
私は旅先のペットボトル誘惑に打ち勝つために、いつもこのボトルを持って行っています。もちろんお金に余裕があるときは「絶対買わないぞ!」と思っているわけではないので、ペットボトルを購入する時もありますが、基本的にこのボトルで済ましています。このようにお気に入りボトルなどに投資すれば、持っていくだけで楽しみが増える好循環。少しでも旅行を継続すれば、アッという間に元を回収できます。ちなみにこれは1500円程度だったと思います。
事例①のまとめ
1‐1:ご飯は食べる場所を変えるだけで同じ幸せを得ることができる。
1‐2:飲み物代を浮かすためにマイボトルを持参
事例2:貧乏学生は始発で旅に出るべし

私は社会人になっても未だに意識していること。それが始発で旅に出ることです。
私は始発で旅先に向かうことで、時間貧乏を解消していました。
例えば、数多の始発も乗り継いで地方へ向かうとします。そうすると待ち時間なども含めてとんでもない時間がかかりますね。では、特急や新幹線にお金を使って時間を買うべきなのか?
そんなものにお金を掛ける必要はありません。その待ち時間をうまく利用しましょう。
【始発のメリット】
・お金がかからない
・朝焼けに染まる空っぽの電車。
始発を乗り継ぐことで、確実に時間を確保することができます。睡眠時間を削るだけで効率的な旅行が可能です。『座れるが時間がかかる』ということは、電車内で勉強や読書などの自己研鑽にも励むことができるわけです。例えば、私は学生時代の課題をこなしたり、勉強しながら向かうことで、時間貧乏を解消していました。
例えば私の甲府旅行。その際も、朝4時の電車に乗って甲府に8時着の始発旅。誰もいない電車の中で読書や課題をこなすこともできましたし、始発で向かったおかげでボリュームたっぷりの旅行にすることができました。
事例②のまとめ
2:始発で出ることで費用と自己研鑽の時間を確保せよ
事例3‐1:バスや電車を使わないで徒歩で向かう。

とりあえずパワーで乗り切る方法。これが私の中でも多かった手段です。徒歩というのはお金が掛からないんですね。徒歩で向かうためには体力が必要になりますが、幸いにも体力だけはあったので、徒歩1時間の範囲なら徒歩で向かっていました。大体4〜7キロは徒歩で行けると思うので、歩いた距離が貯金となると思って歩きましょう。
例えば、山梨市駅〜ほったらかし温泉まで歩いたのはいい思い出です泣。ずっと旧勾配の坂道が5キロ続いていてキツかったですが、その分お金も浮いたし、温泉に気持ちよく入ることができました。
3-2:宿泊はネットカフェで

これも安く済ませるには非常に大事なポイントです。漫画喫茶での宿泊というのは、非常に割安で一泊することができます。例えば、5000円程度で一泊できるビジネスホテルよりも、漫画喫茶で一晩2000円で済ませる方が圧倒的な割安さです。
私はよく快活クラブにお世話になっていました。意外と全国田舎にあり、山梨に行った時も、高知県に3泊4日で遠征しに行った時も、全て快活クラブで宿泊をしました。これだけで実質一泊分浮いていると言うわけですから、本当に心強かったです。しかも、学割が効きますから学生の旅に最高のお供です。
ナイト8時間パックなら2000円。朝は食パン食べ放題。飲み物も飲み放題。これに学割を踏まえれば2000円以下。毎回ポイントがつくためさらに安くなります。
事例3‐3:お得なフリー切符があるかどうかを必ず調べる

これも必須ですね。意外とフリーきっぷというのは転がっているもので、何度もお世話になりました。特に印象に残っているのは、秩父に訪れた際のことですね。
秩父鉄道までフリーになる切符や、温泉などの商品券がついて、さらに運賃が割安になる秩父周遊切符など多くがありました。とても割安に旅ができたことを今だに覚えています。
3-4:同じ目的地でも路線によって安くなることがある

これも意外と大事です。JRと各私鉄でも、同じところに行く際に値段がだいぶ変わってきます。例えば、新宿から江ノ島まで行こうとなると、JRで向かうと1000円程度。しかし、小田急線だけを使って向かうと700円弱で着いてしまったりします。もちろん到着の遅い早いはありますが、先ほどの始発理論で何度も割安に訪れていました。

こういう工夫を考えるのも、学生らしい旅の楽しみ方の一つだと思っています。
3-5:長い移動は高速バスで

学生であれば高速バスを利用する人は多いのではないでしょうか?私ももちろんその一人で、何度もバスを利用させていただきました。例えば、東京〜四国に行くにも、片道7000円ですからね。これには私も驚いた記憶があります。片道の新幹線だけでどこか別の場所に一泊2日ぐらい楽しめる金額ですからバカにできません。その半分で行けるのですから本当にありがたい存在です。運転士さんには感謝しなくてはなりません。
また、本当に限定的ですが、コロナ禍ではバスも割安になっていましたので、0泊3日の東京〜岡山の旅行が片道2000円で済ませることができました。これでお金を浮かしたことで、幾多の経験をすることができました。体を張って良かったと今は思います。
事例③のまとめ
3-1:とにかく歩いてお金を浮かす。
3-2:宿泊はネットカフェ
3-3:フリー切符を調べる
3-4:路線の値段の違いを把握する
3-5:長距離は高速バスで移動する
事例4:貧乏学生は近くに目を向けるべし

例えば旅行がしたいとなると、人によっては海外だったりを目指そうとなるのではないでしょうか。しかし、そうなればとんでもない時間とお金が必要になります。特に時間貧乏でもある私には、不可能に近い旅行でした。そんなときに「灯台下暗し」という言葉があるように、自分の住む近くに目向けるようになりました。私は元々歴史が好きだったので、自分の地域の歴史を調べて、寺社仏閣に向かってみたり、隅々までGoogleマップを読み込んで調べていました。

また、意外と都心部にもミニ旅行する価値のある場所はあります。例えば、東京都調布市の「深大寺」周辺は、非常に風情ある景色が広がっていて、日帰り、いや半日で遠くに旅行した気分になれる最高の場所でした。
古くから伝わる神社とそれに伴ってできた参道は食べ歩きには最適です。湧き水が有名な場所なので、蕎麦団子や深大寺蕎麦などを食べることができました。周辺には植物園やお城跡、そして深大寺温泉が広がっています。
都心部にもこんなに三拍子揃った場所があったりします。
近くにも意外といいところがいっぱいあるんです。
私は、自分の居住地の周辺のことを調べてから、たくさんの知識と経験を得ることができました。それがどこの話なのかは内緒ということで..。時間もお金もない時は、自分の住む場所を調べてみてください。たまには海外や日本の遠くに目を向けるより、新たな発見ができると思っています。
事例④のまとめ
意外と近所にいいところがあるかも?
事例5:旅行に必要なのは教養である。

節約するために一番大事なこと……
それは教養を養うことです。
これさえあればお金なんてなくても、行く場所全てが観光地。
食べ物がなくてもテーマパークがなくても楽しむことができます。歩いている道、変哲もない寺社仏閣の所縁を知っているのなら、あなたの旅に彩りが生まれます。
そして、私の旅には彩りが生まれています。だからお金がなくても楽しい旅行が出来ている。
終わりに

ここまで読んでくれてありがとうございました。
最後まで読んでくださったかは察することができると思いますが、学生時代私は関東(東京)に住んでおりました。事例に登場する行先が江ノ島だの深大寺だの秩父だの、本当に近場ぐらいしか行く時間がなくて苦労していたことが分かるかと思います(遠方のものは全て部活が終わってからの話です)
【事例まとめ】
①ご飯は食べる場所を変えるだけで同じ幸せを得ることができる。
②飲み物代を浮かすためにマイボトルを持参
③始発で出ることで費用と自己研鑽の時間を確保せよ
④とにかく歩いてお金を浮かす。
⑤宿泊はネットカフェ
⑥フリー切符を調べる
⑦路線の値段の違いを把握する
⑧長距離は高速バスで移動する
⑨意外と近所にいいところがあるかも?
⑩教養を養おう。
そして以上10個が私が旅に出るためにお金を浮かす工夫術です。もっとケチって旅に出てたかもしれませんが、そんな一見つまらなくするような考え方でも、隙間時間を縫って重ねた経験は、普通に過ごしていた旅行好きの学生と同等の経験と幸せを手にできていたかなと思います。
日々のストレスで楽しかったかと言われたら分からないですが、そういうメンタルがやられた時こそ、私は外に飛び出していました。それは色々な場所に行く経験が自分を成長させてくれると思っていたからです。大袈裟かもしれませんが、そういう小さな積み重ねが私の知識を彩ってくれて、最近はどこを歩いても‘‘繋がり‘‘を見出せるようにもなってきたかと思います。
だから今が楽しい。社会人になって自分を追い込みながらも、日常の小さな幸せに人生を見出せるようになりました。
まぁ、私のような若造の話は聞き流しながら自分なりに価値を見出してください。
壁に直面した時や苦しくなった時は、外に目を向けて、一歩を踏み出してみてください。私は大好きなアニメからそう学びました。
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