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青ブタ完結に向けて:ガールフレンドの夢を見ない

シリーズ第14弾「青春ブタ野郎はガールフレンドの夢を見ない」のネタバレ感想です。今作では、大学生編の長いトンネルをようやく抜けて、物語の終幕へ向かって行きます。
大学生編は高校生編よりも各話の独立性が薄まっています。高校生編でも大枠のストーリーはありましたが、各ヒロインにスポットが当たる独立性ある物語が魅力的でした。そんな不思議な世界が枠を超えて繋がる物語の面白みも「青ブタ」の魅力の一つでしょう。

私も青ブタの大ファンです。
そんな高校生編から1年が過ぎて始まった大学生編。新章では一貫して「霧島透子」の謎を追う物語となっています。
麻衣さんとの未来は一体どうなってしまうのか? 今回も霧島透子に触れながらネタバレ全開で感想を語っていきます。
【この記事の焦点】
・「青春ブタ野郎はガールフレンドの夢を見ない」ネタバレ感想
・総合評価等
霧島透子の正体は?

霧島透子の正体は、美東美織ちゃんでした。
麻衣さんが正体であるのは、ミスリードかなと思っていました。私の予想通りで、麻衣さんではなかった訳ですが、翔子ちゃんとの話を経て全貌が見えた時は流石に驚きました。翔子ちゃんが助かったのも、咲太と麻衣さんの未来が生まれたのも、全て故人である霧島透子ちゃんの存在があったからこそ。霧島透子ちゃんを語っていた美東美織と咲太のどうしようもない深い繋がりがここで明らかになりました。
一言「複雑ですよねぇ」
最後の山に霧島透子と美東美織の一悶着もありますので、ここの関係性が咲太の人間関係にどう影響を及ぼすのか……。最終巻が気になる終わり方でした。
ようやく見えてきた大学生編

大学生編らしい終わり方が見えてきた気がします。
これまで幾度となく思春期症候群と向き合ってきた咲太が、再び大きな選択に迫られることになりました。新たな人間関係と変わりゆく自分。終始青春の終わりを暗示している大学生編ですが、霧島透子をはじめとした新キャラたちも全て舞台装置に過ぎないのです。
私的に大学生編の意義は2つあると思っていて、一つが咲太という主人公が思春期を経て大人になる過程を描くこと。そしてラブコメらしく、ヒロインと困難を乗り越えて物語のゴールテープを切ることにあると思っています(それはそうだ)
何となく今までを振り返ると、二人の距離は縮まっているのですが、同じぐらい隔たりも感じています。私の考えすぎもあるかもしれませんが。
歳や立場もそうですが、同じくらい大事な人がたくさんいるということ。今回は特にそこが強調されていた気がします。楓とかえで、双葉と国見、翔子さんという存在、友達候補の美東美織。誰も咲太にとっては大事な存在で、切っても切り離せないモノです。
最終巻に向けて不穏な空気が流れ始めた気がします。夢見る少女編以上大きな選択が咲太には待っているんじゃないかなと……
霧島透子問題を通して、中々遠回りな大学生編でしたが、最後を締めくくるラブコメらしいラブコメが待っている。全てはこの二人のための大学生編という大きな物語なのです。

咲太はどんな選択をするのかな?
【最終巻に向けて】麻衣さんと咲太の運命は?

の霧島透子&美東美織問題と麻衣さんの存在は、夢見る少女の際のような二者択一問題になるのではと思っています。霧島透子問題には、さっき挙げた双葉やかえでの未来も含まれていますから、どちらかを選ぶことになるでしょう。きっと咲太は麻衣との未来を選んでハッピーエンド!(そんな簡単じゃないと思うけど)
全然これでも咲太らしくて最高のラブコメなんですが、この展開って夢見る少女の時にやっているんですよね。
ウルトラCとして、麻衣さんを選ばないという選択肢を提示したい。

流石にそれは……
ここまでくると深読みしてしまうのです。次巻予告の中では、咲太も大きな選択を迫られること。そして、麻衣さんの「君に出会えてよかった」というセリフ。咲太は、麻衣を愛する男であり、友達思いで妹思いでもある主人公。加えて空気を読まない男ですから、色々考えてしまいます。
【答え合わせ:青ブタらしい最終巻】
一巻以上の愛の告白で存在を確定させるようなアツい展開も期待。3ヶ月先が本当に待ち遠しいです。
終わりに

青春ブタ野郎はガールフレンドの夢を見ない
霧島透子の正体ははっきりしましたが、お話としては繋ぎの物語だったので、最終巻前半と捉えていいでしょう。撒き餌は十分だと思うので、ハラハラドキドキのゴールを期待しています。今回はここまで。ありがとうございました。次巻は2024年10月!
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